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長者原ビジターセンタースタッフのブログ

講演会『自然保護と地域経済とのかかわり』~アメリカ・イエローストーン国立公園の事例から~報告

 みなさん、こんにちは!種村です。今朝は長者原で今季いちばんの冷え込みとなり、夜間は-6℃まで下がりました!冬がズシズシと足音をたててやってきています。

 さて11月17日(日)、阿蘇くじゅう国立公園プレイベントとして、イエローストーン国立公園からスティーブ・ブラウンを講師にお呼びして、講演会「国立公園の新しいカタチ『自然保護と地域経済とのかかわり』~イエローストーン国立公園の事例から~」を実施しました。

 スティーブさんは、アメリカ最古の国立公園「イエローストーン国立公園」において、環境教育を実施しているイエローストーングレーシャーアドベンチャー株式会社代表で、特にクマの生態についてお詳しいとのこと。

 今回は、イエローストーン国立公園において、かつての生態系を取り戻す活動が、どのくらい地域の経済効果に影響を及ぼしたのか、具体的な数値をあげて解説してくれました!(スティーブさんは日本語が話せます)
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 イエローストーン国立公園は北アメリカに存在し、面積が四国の約半分程度、その生態系は日本の約半分の面積にも及ぶ広大な国立公園です。意外なことに、阿蘇くじゅう国立公園との共通点も多く、温泉の泉源数が世界一、毎年数万件にも及ぶ山火事により、草原が存在するそうです。

 そんなイエローストーン国立公園では、1900年代前半に、野生動物を大量に殺害する悲しい歴史があったそうです。例をあげるとバイソンの数が明治初期に80万頭いたのが、約20年間で25頭まで減少。現在は、環境教育と自然保護の哲学作りにより、50万頭まで回復しました。オオカミも同様で、1926年に最後のオオカミが殺された公式記録が出ており、絶滅状態となりました。その後アメリカ国内において、野生動物保護の機運が高まり、国でもこの野生動物大量殺戮の70年間の過ちを反省し、元の生態系を戻す事業が始まりました。
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 講演の主な内容は、そんな生態系を復元する事業の結果、地域経済が活性化した、という内容でした。

また、イエローストーン国立公園においても、外来種の問題が存在、アジア・ロシアに存在する「ヤグルマギク」という外来種が、1925年にイエローストーン国立公園のあるモンタナ州に入って以来、アメリカ全土に広がっているとのこと。アメリカ合衆国内の外来生物に関する諸費用の年間額は14兆5140億5550万円となっており、総面積では約70万ヘクタール(大分県の約10倍)にもなり、外来種は、自然保護と地域経済との関係を壊してしまうというところが、一番心に残りました。
普段、「外来種問題」といった場合に、生態系の問題としてだけとらえられますが、もっと私達に身近な経済にも影響があることに気付かされました。

スティーブさんの語り口は本当に優しく、自然に対する愛情がたっぷりと伝わってくる講演会でした。
参加された方のアンケートでも、とてもおもしろかったという意見を多数いただきました。

今後の阿蘇くじゅう国立公園の自然保護をすすめる上で、様々な考え方のヒントをもらった講演会になりました!
参加してくださった皆様、スティーブさん、ありがとうございました!!



by chojabaru-visitor | 2013-11-23 14:44 | 長者原ビジターセンター

長者原ビジターセンター周辺の自然や、それに携わる人の活動を中心に、情報発信していきます!http://www.facebook.com/choujabaruvisitor
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